読み進めていくと確かに良い物みたい

コンコンと、ノック音がしたので「はーい」と返事をして入室を促す。そこに居た人物は姉だった。雑誌片手で中に入り、そのまま私の横へ座る。

「何かした?」不思議に思い言ってみた。するとテーブル上に雑誌を開き、そのページを指差しながら「プラセンタお試しセットだって。なんか読んだら凄く良さそうで注文しようと思うんだけど、アンタどうする?」と聞かれる。

「いきなりどうすると言われても…ね。ページ知らないし、何の事だかさっぱり」当然な訴えをすると、雑誌を持ち上げぐいぐい押し付けてくる。

読めっつーことか、面倒だなぁ。姉さんを見ると、その場に寝っ転がってるじゃんよ。出て行く気はないって事か、仕方が無い。

「えっと、今ならこのお値段…」読み進めていくと確かに良い物みたいだ。これなら私も欲しいかも。本を置いたとたんに「で、どうすんの?」と言葉が飛んでくる。

「申し込み2つでお願いしまーす」指を二本立てながら言うと「そ、じゃあ注文宜しく」と、そのまま去ってった。